屋久島時々旅。

屋久島でネイチャーガイドに従事。屋久島の大自然の風景や、東京から移住しての島生活、そして、旅の風景をお届けします。

島結ツアー日記「4月の屋久島・宮之浦岳縦走ツアー ~カップル編~」(前編)

新年度スタートとともに、4月1日・2日と屋久島・宮之浦岳縦走ツアーへ。

今回のお客様は、もともとは、『山トモ』仲間だったという山好きカップル(その後、ご夫婦になられました!ウィルソン株ハートのおかげでしょうか!?)のお二人で、貸切ツアーとなりました!

 

驚いたのは、ある歴史的挑戦の門出に立ち会えたこと!淀川登山口で、なんとGreat Traverse - 日本百名山 ひと筆書きの田中陽希さん一行に出会えました!

 

この時は、まだこの企画の存在をあまり知らず、「どちらまで行くんですか?」なんて失礼な質問をしてしまいました。陽希さん、ゴメンなさい!

 

実は、陽希さんが所属されている群馬・水上の「カッパクラブ」には、
ラフティングガイドをしている妻の従兄が所属していて、これも何かの縁かな~なんて後々ながら思いました。

 

ちょっと脱線しちゃいましたね^^;話を元に戻しましょう。
ツアー3日前の天気予報では、雨の予報。それでも、お天気の神様が味方してくれたのか、たいした雨に遭うことなく、無事に登山口を出発!

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4月の屋久島・淀川の風景。

 

季節は、まだ4月。肌寒い中のトレッキングとなりました。歩き始め1時間ほどにある淀川は、まだ寒さがきつく、新緑とはいきませんでした。

 

山慣れしている二人だけあって、ペースはすこぶる順調。
そこで、普段は、行かないのですが、宮之浦岳の途中にある「黒味岳」にもアタックすることにしました。

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黒味岳頂上で記念写真を。

 

青空の快晴というわけにはいきませんでしたが、それでも、視界良好!黒味岳を堪能できました。登山道脇には、馬酔木が花をつけていました。

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馬酔木の花。

 

黒味岳を後しにて、いざ宮之浦岳の頂上へ。投石平を超えると、目線くらいの高さのシャクナゲが増えてきます。蕾をみると、ぷっくりと膨らんでいて、今年の開花が期待できそうでした。

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屋久島しゃくなげ大開花の予感。

 

一歩一歩上を目指し歩いていくと、屋久島の奥岳は、次第に霧に包まれていきました。翁分れからの急登を登りきり、本日2つ目のピークハント!宮之浦岳頂上へ。

 

残念ながら、こちらは視界良好といきませんでしたが、
百名山・九州最高峰の頂に立ち、しばし達成感に浸りました。

 

この宮之浦岳縦走は、宮之浦岳までの登山道も素晴らしいのですが、
それ以上に、頂上から新高塚小屋までの道のりが、私は好きです。

 

宮之浦岳をバックにして、左には、雄大な永田岳が聳え立ち、眼下には、ヤクザサやシャクナゲに覆われた緑の山と花崗岩コントラストが広がります。

 

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宮之浦岳・黒味岳を制覇してご満悦のふたり。

 

この日も心に残るシーンは、宮之浦岳から新高塚小屋までの縦走路で見られました。

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僕らの後を着いてくる、ヤクシカの子ども。

 

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平石と平石岩屋の手前で、青空が広がる。

 

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ふたりと1ぴきの3ショット!

 

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屋久島のケルンに思い出を積み上げる。


樹林帯に戻ると、また濃い霧に覆われ、薄暗い森を歩くことに。
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霧の樹林帯。

 

そして、日が落ちる前に、小屋に到着。

この日、4月初めということもあって、小屋には、私たち3人を含め、4人の登山客だけでした。広々と小屋を使えたけど、ちょっと寂しい感じもしました。

続く。


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