秋晴れ!紅葉!絶景づくしの黒味岳ツアー
10月終わりの奥岳は、台風シーズンも終わり、屋久島も秋晴れの日々。この日も時折、雲がかかるものの、青空を眺められる黒味岳日和な1日となりました。
紅葉するヒメシャラに光芒が・・淀川にて。
黒味岳は、屋久島の奥岳の中でも、比較的手軽に登れる、眺望の良い山です。
お天気が良ければ、頂上からは360度の大パノラマが望めます。正面には、宮之浦岳、永田岳・・と屋久島を代表する山が一望できる絶景スポットですね。
今年の屋久島は、夏のシーズンが短く、秋の訪れが少しばかり早かったせいか、紅葉シーズンも一足先にやってきていました。
針葉樹に着生する落葉広葉樹。まるで針葉樹が紅葉しているようだ。
屋久島の森は、常緑樹が多く、一面の紅葉という姿にはなりませんが、その常緑の森に、所々、色付いた赤や黄色の葉は、優雅さを感じさせてくれます。
コハウチワカエデなど落葉広葉樹が森を彩っていました。
紅葉を楽しみながら、登山道を歩くと、高層湿原「花之江河」へ。小花之江河からは、本高盤岳の「トーフ岩」が見え、花之江河からは、目指す「黒味岳」の頂きが見えました。
花之江河から黒味岳の分岐点へ。ロープ場をいくつか越えると、いよいよ森林限界に出ます。そこからは、自らが歩いてきた「花之江河」や「展望岩」などが真下に見え、標高重ねていることに気付きます。山頂付近まで行くと、南西の海が眼下に広がっていました。
雲の影が、足跡のように、海に映っていました。
そして、いよいよ頂上へ。スローペースで登ったこともあり、登頂時には、山頂は、貸切でした。今回のお客様は、いずれも過去に屋久島に来たことのある屋久島リピーターさんでした。
過去2回と過去5回ということで、既に「縄文杉」や「白谷雲水峡」には行ったことがあって、今回は、黒味岳ツアーへのご参加となりました!
やっぱり、「黒味岳」は、屋久島リピーターのお客様に人気ですね~。
頂上から宮之浦岳を眺めるお客様
山頂には、看板が立っているのですが、高いところが苦手でなければ、もう少し先の花崗岩の岩の先端へ行くと、まさに360度の絶景が広がります!
屋久島の山々と雲海に囲まれて。
ここ「黒味岳」の頂上は、屋久島の人気スポット・白谷雲水峡の「太鼓岩」とは、また違った”絶景”が待っています!!
島結ツアー日記「女性一人旅限定企画:屋久島・宮之浦岳縦走ツアー2014」後編
縦走ツアーから1週間が経ちましたが、この1週間で、屋久島の秋は、日に日に深まっています。ツアーにご参加してくれた皆さんもツアーの余韻から覚め、また日常に戻られているのかなと思います。(屋久島含め、南の島に来ると、その余韻から覚めるのに1週間は必要・・なんていう方もいますねー。)
さて、ツアーの模様ですが、1日目の夜は、雨ぱらつく中の小屋到着。
小屋は団体登山の方もいて、いっぱいだったので、テントを張って、食事の用意を。
お客様の中には、どうしても山で屋久島の焼酎が飲みたかった!とマイ焼酎を取り出す方もいて、山での晩御飯は、女子トーク炸裂で大いに盛り上がったのです!
疲れとお酒の酔いもあってか、その夜は、みなさんぐっすり眠れたようです。
夜の雨雫が、朝日に照らされる。
2日目は、暗闇の登山道をスタート。
うっすら霧に包まれて、何とも言えない深遠な世界を作り出していたのです。
あの空気感は、見た人にしか分からないですね。
朝霧の森。
それでも、次第に、雲は抜けていき、森に朝日が注がれていったのです。
朝日の降り注ぐトレイル。
温かい光を浴びながら、朝の縄文杉へ。
日帰りの縄文杉ツアーでは味わえない、ゆったりとした時間を縄文杉とともに、過ごしたのです。今回の参加メンバーは、「初めての縄文杉」から「4年ぶりの縄文杉」、「7年ぶりの縄文杉」とそれぞれの想いもあって、縄文杉と対面していたようです。
縄文杉を後にして、大王杉、夫婦杉など屋久島の巨木(屋久杉)を見ながら、山を下りていきます。途中、日帰りの登山客とのすれ違いを避けるため、普段はあまり足を運ばないルートへエスケープ。
大きな切り株があったり、生き続ける巨木が立っていたり、美しい森を堪能して、ウィルソン株へ。ここは、切り株のハートマークが取れる女性に人気とスポットです!
無事に、トロッコ軌道まで下山し、少し早めのランチタイム!
お腹を満たしたところで、いざ白谷雲水峡へ。
2日目、唯一の登り坂。一歩一歩、苔のむしていく森を味わいながら、歩みを進めていきます。ようやくたどり着いた「辻峠」から、もうひと踏ん張りで、屋久島での5本の指に入る絶景の見える「太鼓岩」に到着!
光の女神。
「太鼓岩」もまた貸切で、しばし絶景に見とれていました~。
前日に、踏破した「宮之浦岳」が見えたときは、充実感と達成感が湧き上がります。
前夜の雨のおかげか、白谷雲水峡の苔たちは、潤っていて、美しい表情を浮かべていたのです。「苔むす森」で森の静寂を味わい、みんなで写真を撮りながら、白谷雲水峡を歩きました。
苔と沢の風景を一枚。
疲労感に、充実感と達成感がじわじわと湧き上がるのを感じながら、
宮之浦岳縦走ツアーも終わりに近づいていきます。
早くゴールにたどり着きたい!という気持ちと、まだ屋久島の森を歩いていたい!と二律背反した思いがせめぎ合いながら、全員無事に白谷雲水峡駐車場へ到着。
「宮之浦岳縦走」を終えて、全員で記念撮影!
今回は、お天気にも恵まれ、「初めての縦走」&「憧れの縦走」が叶い、最高のツアーになりました!ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!!
屋久島・宮之浦岳縦走ガイドツアー - 屋久島アウトドアガイド 島結
島結ツアー日記「女性一人旅限定企画:屋久島・宮之浦岳縦走ツアー2014」
今回の屋久島・宮之浦岳縦走ツアーは、参加者3名全員が、「一人旅」!
しかも、みなさん、「女性」ということで、楽しいツアーになる予感が・・
そんな期待を胸に、早朝、淀川登山口へ向かいました~。
実は、今回、参加者みなさん、「安房(あんぼう)」の街にある宿にお泊りで、
しかも、素泊まりということで、安房の居酒屋で、「前夜祭」を行っていました!
「女性一人旅」で居酒屋さんに入るのって、やはり抵抗があるようで・・”
これでまた一人でお店に来れる!”、”みんなで色々なメニューが食べられて嬉しい”
と好評を頂きました!急だけど、企画して良かった^^
写真は、淀川での朝食風景。登山口ではまだ暗かったこともあり、
清流・淀川を眺めながらの朝ごはんタイムでした!
「前夜祭」で、事前の交流があったおかげで、会話も弾んでいました~。
淀川の川面に青空が映り、お天気に恵まれそうな予感。
今回、宮之浦岳に登るのは、3名全員が初めて!
縄文杉には、7年前に、4年前に、そして、初めて・・と屋久島歴は三者三様。
それでも、お互いを気遣いながら、順調なペースで、宮之浦岳頂上へ。
頂上までの道中は、高盤岳頂上にそびえる「トーフ岩」や、
「黒味岳」などの屋久島の山々がくっきりと見渡せるほどの快晴でした。
遠くから僕らを眺めるヤクシカ(写真中央)
今回のツアーは、初めてづくし。
「屋久島初めて」から始まり、「本格的な登山が初めて」、
「テント泊初めて」、「携帯トイレ初めて」・・
宮之浦岳の頂上までは、淀川小屋のトイレを最後に、7~8時間トイレがありません。ですので、よっぽど健脚でペースが速い方でない限り、携帯トイレを使用することになります。
それぞれ使用方法などをチェックしてから、いざ携帯トイレブースへ。
感想を聞いてみると、臭いもないし、意外と快適!との事でした。
翁分れ付近の携帯トイレブース。地図には場所が載っていないのでご注意を!
さあ、宮之浦岳もあと少し!このあと、胸突き八丁の正念場。
頂上で参加メンバーのみなさんと話をしていたら、やっぱり、頂上までのあと500mが一番辛かったようですね~。そして、いよいよ頂上へ!
宮之浦岳頂上で物思いにふける参加メンバー。
お天気ももって、頂上での景色は、申し分ありませんでした!
屋久島で2番目の標高を誇る、永田岳(1887m)もしっかりと見えていました。
縦走メンバーも、初日の目的を果たせて、ホッと一息という感じでした~。
森林限界から、また根の張る森の中へ。
平石の岩屋付近から、雲が多くなり、お天気は下り坂へ。
森の中へ入ると、霧がかかった幻想的な世界が待ち受けていました。
(後編)へつづく。
屋久島・宮之浦岳縦走ガイドツアー - 屋久島アウトドアガイド 島結
秋の屋久島、庭の彼岸花。
島結ツアー日記「4月の屋久島・宮之浦岳縦走ツアー ~カップル編~」(前編)
新年度スタートとともに、4月1日・2日と屋久島・宮之浦岳縦走ツアーへ。
今回のお客様は、もともとは、『山トモ』仲間だったという山好きカップル(その後、ご夫婦になられました!ウィルソン株ハートのおかげでしょうか!?)のお二人で、貸切ツアーとなりました!
驚いたのは、ある歴史的挑戦の門出に立ち会えたこと!淀川登山口で、なんとGreat Traverse - 日本百名山 ひと筆書きの田中陽希さん一行に出会えました!
この時は、まだこの企画の存在をあまり知らず、「どちらまで行くんですか?」なんて失礼な質問をしてしまいました。陽希さん、ゴメンなさい!
実は、陽希さんが所属されている群馬・水上の「カッパクラブ」には、
ラフティングガイドをしている妻の従兄が所属していて、これも何かの縁かな~なんて後々ながら思いました。
ちょっと脱線しちゃいましたね^^;話を元に戻しましょう。
ツアー3日前の天気予報では、雨の予報。それでも、お天気の神様が味方してくれたのか、たいした雨に遭うことなく、無事に登山口を出発!
4月の屋久島・淀川の風景。
季節は、まだ4月。肌寒い中のトレッキングとなりました。歩き始め1時間ほどにある淀川は、まだ寒さがきつく、新緑とはいきませんでした。
山慣れしている二人だけあって、ペースはすこぶる順調。
そこで、普段は、行かないのですが、宮之浦岳の途中にある「黒味岳」にもアタックすることにしました。
黒味岳頂上で記念写真を。
青空の快晴というわけにはいきませんでしたが、それでも、視界良好!黒味岳を堪能できました。登山道脇には、馬酔木が花をつけていました。
馬酔木の花。
黒味岳を後しにて、いざ宮之浦岳の頂上へ。投石平を超えると、目線くらいの高さのシャクナゲが増えてきます。蕾をみると、ぷっくりと膨らんでいて、今年の開花が期待できそうでした。
屋久島しゃくなげ大開花の予感。
一歩一歩上を目指し歩いていくと、屋久島の奥岳は、次第に霧に包まれていきました。翁分れからの急登を登りきり、本日2つ目のピークハント!宮之浦岳頂上へ。
残念ながら、こちらは視界良好といきませんでしたが、
百名山・九州最高峰の頂に立ち、しばし達成感に浸りました。
この宮之浦岳縦走は、宮之浦岳までの登山道も素晴らしいのですが、
それ以上に、頂上から新高塚小屋までの道のりが、私は好きです。
宮之浦岳をバックにして、左には、雄大な永田岳が聳え立ち、眼下には、ヤクザサやシャクナゲに覆われた緑の山と花崗岩のコントラストが広がります。
宮之浦岳・黒味岳を制覇してご満悦のふたり。
この日も心に残るシーンは、宮之浦岳から新高塚小屋までの縦走路で見られました。
僕らの後を着いてくる、ヤクシカの子ども。
平石と平石岩屋の手前で、青空が広がる。
ふたりと1ぴきの3ショット!
屋久島のケルンに思い出を積み上げる。
樹林帯に戻ると、また濃い霧に覆われ、薄暗い森を歩くことに。
霧の樹林帯。
そして、日が落ちる前に、小屋に到着。
この日、4月初めということもあって、小屋には、私たち3人を含め、4人の登山客だけでした。広々と小屋を使えたけど、ちょっと寂しい感じもしました。
続く。